ケアマネージャーは介護サービスを必要とするユーザーや家族に対し、ケアマネジメントを通じて社会生活援助を行う、介護福祉の有資格者です。
この社会生活援助は幅広く多彩な手段や方法で行われますが、そこには一貫して守られるべき原理があります。
まず1つ目の原理は、社会生活全体を捉える視点です。
利用者が介護や生活援助を必要とした場合、単に一個人のレベルではなく、実際には社会生活上で起こる複雑な問題や、社会相互間のニーズであることがほとんどです。
したがってケアプランを作成する際にも、常に社会生活の全体性を見ながらプランニングする必要があります。
2つ目の原理は、社会生活の継続性を考慮することです。
介護福祉サービスの利用者1人を見ても、常にそのニーズや外部環境は変化するため、継続的にモニタリングして調整を図る必要があります。
このため、サービス提供が開始された後も、引き続き利用者が社会生活を快適に過ごせるように、ケアプランを修正していくことが欠かせません。
3つ目は、利用者の主体性に考慮し、社会生活の個別性を重視することです。
一口に介護福祉サービスの利用者といっても、生活環境や経済状況あるいは価値観や健康状態まで各人各様です。
そのためケアプランの立案では、利用者の個別性を忘れずにプランニングすることが求められます。
最後に4つ目の原理は、社会生活の地域性を忘れないことです。
利用者が求める社会資源の順位は、地域によって大きく差異があるでしょう。
例えば医療機関や福祉施設が集中する地域もあれば、僻地医療で支え合っている地域もあります。
ケアマネジャーはこのような地域性を計算した上で、ケアプランを立てることが重要です。